~はるこま~

 
明治より続く、川場村門前地区のお祭りです。

川場村教育委員会発行「川場村の文化財」を参考に解説してまいります。

 
春駒は、新年の祝いの舞や唄を戸ごとに門付の芸として行ったのが始まりといわれていますが、養蚕を主な業としていた利根地方では、蚕の豊穣を願ってこの門付の芸が行われています。
※門付(かどづけ)…人家の門前に立って音曲を奏するなどの芸をし、金品をもらい受けること。また、その人。
 
以前は毎年二月の初午に、現在は二月の十一日に、青年団門前分団の団員によって、明治時代から続いています。
昭和四十年代に中断の時期がありましたが、春駒保存会がつくられたことにより継承されています。
県下はもちろん全国的に有名な行事となりました。
 
春駒
おっかあ(母親)一人
踊  子(娘) 二人
お と う(父親)一人
四人一組となり、二組つくります。
 
おっかあも踊子も男で、踊子は年の若い者があたります。
衣装は、姉や従姉なりの晴れ着を借り、おっかあはカツラに手ぬぐいで姉さんかぶり、踊子は紫のおこそ頭巾をする。
これに白足袋をはき、前だれをしめて足駄をはく。
すっかり若い女の姿となります。
おっかあは太鼓を、踊子は小さな馬の首を、おとうは大袋を肩にして、門前中の家々をつぎつぎとまわります。
 
春駒 春駒
 
どの家に行っても茶の間にあがり、神棚の前で春駒の唄をうたって踊ります。
 
春駒
 
家の人は、酒や料理でもてなします。
この写真は朝9:30ごろのものですが、この時点でかなり酔っぱらっていたようです。
(写真のおとうより)
 
唄も踊りも単調な節を繰り返すものですが、養蚕の細かな一部始終が物語風に盛り込まれていて、実際に間近で見聞きするととても風情があります。
 
※「春駒の唄」は少し長いので、2~3日中に「お店からのお知らせ」にUPしたいと思います。
歌舞が終わると、桑の小枝の先に小さく色紙を結んで、家の人に縁起物として渡します。
家の人は祝儀を出し、小枝を神棚に供えます。これを養蚕の時に蚕室に飾ると蚕があたると言われているそうです。
 
春駒
 
本日写真を撮らせて頂いたのは、娘役で出演されている方のお宅です。お邪魔を致しました。本当にありがとうございました。
 
通常は、一組ずつ回って行くのですが、その年の関係者のお宅では二組が一緒になるようです。
NHKさんはじめ、たくさんの方が見物・写真撮影に来られていて、とても賑わっていました。
 
春駒
そして、この小さな馬の首が気になったので、門前の方に聞いてみました。
以前は、馬に見立てたような桑の枝を持っていたようなのですが、いつからか馬の首を持つようになったのだとか。
 
そこで、春駒の意味を調べてみると、「春駒」とは、新春に来る門付芸人。また、その芸能。
馬の首の形をしたものを持ったり、また、これにまたがったりして歌い踊るもの。とのこと。
どうやら、新春の馬(駒)で春駒。馬を持っていないと春駒にはならないようです。勉強になりました。
 
 
※桑の枝が何度か出てきましたが、ご存じない方のために・・・蚕は桑の葉を食べて育ちます。

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