令和2酒造年度(R2by)醸造分 研究醸造の発売もいよいよ最後となりました。
(※研究醸造Data17は都合により販売中止となりました。申し訳ございません。)
今年の研究醸造は”チャレンジ”です。
#11は野生酵母の活性にごり
#12は低精米の飯米を可能な限り溶かす
#13は野生酵母で10%台の低アルコール
#14は中長粒米で香り米のプリンセスサリー
#15はアミノ酸のうまみ爆弾、、、
斜め上を行く様々なチャレンジをしてきました。
そして今年の研究醸造をしめくくる最後の#16。
(#17の件は本当にスミマセン、、、)
今回のテーマは
【残糖なしのキレキレ辛口】
?
ここにきて辛口?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ご安心ください。
今まで数々のチャレンジングな酒造りをおこなってきた土田酒造。
ただの辛口は造りません。
残糖なしのキレキレ辛口。
すなわち完全発酵。酵母に限界まで発酵してもらい未分解の糖分をのこさない辛口の酒にするということ。
そのうえ、酒造りの大前提である、『旨い酒』に仕上げることを目指しました。
単に完全発酵させた糖分がすくない酒だと、甘みがないため薄っぺらく感じ
アルコールのピリッとした感じも出やすくなります。
研究醸造Data16は、
完全発酵させた糖分が少ないキレのある辛口でありながら、
低精白の飯米を十分に溶かし、旨みもたっぷり感じられる
『土田酒造流 旨い辛口酒』に挑戦した一本です。
研究結果や造りの過程については、代表の土田と杜氏の星野が動画にて解説しております。
ぜひご視聴ください。
出来上がったお酒を試飲させて頂きました。
口に入れた瞬間、ふわっと広がる旨み。
喉を通る感覚はとても軽い。
そしてほのかに甘く感じる後味が、スーッと消えていく。
これは、旨い!
辛口といえば辛口。後味のキレもいい。
だけどとても優しいんです。
ツンツンしてない。
分析値をみても糖分はほとんどないので
感じる甘さは、おそらくアミノ酸からきているもの。
米を溶かして得られる、日本酒の持つ旨みです。
いやー参った!
ここまで辛口辛口と書いてきましたが、
もう甘口とか辛口で分けるのがどうでも良くなるくらいの衝撃です。
キレがありながらも、旨みがしっかりある。
まさに『土田酒造流の辛口酒』に仕上がったのではないでしょうか。
研究醸造Data16にあわせるお食事
まぐろのお刺身!これで決まりでしょう。
弊社杜氏も『マグロと醤油とワサビをイメージしながら造った』と言っていました。
間違いない組み合わせですね!
他には魚の塩焼きや 塩辛、たこわさなど、
”THE 日本酒のあて” 的な食事が合うと思います。
おすすめ飲用温度帯は
冷酒~常温~お燗と幅広くOKです。
それぞれ表情がガラッと変わるので色んな温度でお試しください。
保管は常温にて。
やや酒に堅さがあるため、開栓後2週間ほど置いてからが飲み頃になります。
開栓後の変化もお楽しみください。
研究醸造Data16。
完全発酵させた糖分が少ないキレのある辛口でありながら、
低精白の飯米を十分に溶かし、旨みもたっぷり感じられる
『土田酒造流 旨い辛口酒』に挑戦し、成功した一本。
お飲み頂く際は、甘口辛口のことはいったん忘れて
シンプルに”旨い酒”を味わう気持ちでお飲み頂ければ幸いです。
2021年10月20日より、土田取扱酒販店さまにて販売開始となります。
お近くに取扱店さまがない場合は、土田酒造オンラインショップをご利用ください。
群馬県川場村の弊社直売店でも販売しております。
Text by:OZAWA (Instagram @ozawa0278)
群馬県沼田市出身。伝統的なものづくりに憧れ、1999年土田酒造に入社。
酒造り、瓶詰めの製造部門から始まり販売部門である事業部を経て、現在はセールスプロモーションマネージャーとして、デジタルマーケティング、広報PR、各種SNS運用など勉強中。
動画撮影/編集、グラフィックデザインなど、クリエイターとしての一面も。