Meet Lovers Onlyは、
うちが、初めて90%精米を造ることになった、
記念すべきお酒。
・群馬の食べる米
・90%精米
・酵母無添加(このときは菩提酛仕様)
自分たちでいうのもなんだが、
内容的にかなり変わった酒。
現代の美味しいとされる要素を一切排除。
(好適米を、削って、薫り高い酵母を入れる)
蔵によっては、旨い酒をつくるつもりがあるのか?
とツッコミが飛んでくる。
そして、このお酒のおかげでたくさんのことが学べた。
・限定吸水不要
・さばけがいい
・麹の育ちの勢いがいい
・乳酸菌や酵母の増殖もいい?
ちょっとだけ解説。
・限定吸水不要
限定吸水の意味は他のサイトで検索ください。
90%精米は
「2時間以上漬けておいてー。」
これで終わり。
お米のほうで、必要水分まで吸水すると
とまってくれるから。
食べるお米が、2時間で飽和状態となるのと
まったく同じ原理です。
今までの限定吸水ってなんだったんだろう…となる。
・さばけがいい
米がサラサラしてることです。作業性がいい。
今まで言われてきたのは
”食べる米は、べちゃっとして、さばけが悪い”
のが、業界の常識でした。
しかし、90%精米は、さばけがとてもいいのです。
サラサラ〜。削らないぶん、米の脂質が多い影響のようです。
そこで仮説がたちました。なぜ好適米が増えてきたか?
お米を削る量が増えてきて
「べとつくようになったから、もっとサラッとした米ないの?」
ということも、要因のひとつだったのでは?
好適米は、削ってもかなりサラサラです。
作業性のよさも、広がる影響だったのでは?
削らなければ、飯米でもさばけはいいのです。
・麹の勢いがいい
麹を造るとき。
麹の成長の勢いがいいのです。
熱をもってくる時間が早い。
これも仮説ですが、米の周りにある栄養素が多いから。
これを削り取ってないので、麹が喜んで栄養素にしている。のでは?
・乳酸菌や酵母の増殖もいい?
これは感覚なのですが、
生酛をやっているときの、乳酸菌の生えるのが早いような?
酵母無添加のときも、なんとなく早いような?
気がします。
まったくもって、感覚です。
今まで、教科書で言われていたことはなんだったのか?
このお酒のおかげ、90%の可能性を感じることができました。
そして何よりも、味が良かったのです。
(続く)
土田 祐士