新人蔵人の疑問

「稲とアガベ」で未知なる酵母が沸いた。試される杜氏と攻めるオーナー。

2020年1月19日

元新政酒造の岡住さんが委託醸造する酒
「稲とアガベ」(https://www.inetoagave.com/)を一緒に造りに来て2日目の午前11時くらい、酛場が盛り上がってたから行ってみた。

酛場には、出品酒や低精白酵母無添加の酒母がズラーッと並んでて、「稲とアガベ」の前に岡住さんと康太(星野さんの後継機)が立っていた。
熱気に誘われやすい星野さんもスーッと入ってきた。
この後、車でも買ったかのような、大きな買い物しちゃった人顔になる運命の星野さんがやってきた。
面白そうなのでボイスレコーダーを回してみた。

岡住さん「これは優良酵母の香りに近い…
そのとき酵母無添加しか立ててないからこのタイミングで出てくるってことも考えられないってことでしょ。
ってことは、凄いことが起きてるんですって。
…杏みたいな香りがこれ(稲とアガベ)だけ来ないって話もずっと遠隔で聞いてて…
若干(品温)下げていけるっすよ…
泡は立つかもしれないけど、どうせ野生の天然酵母なんで。
…なんか、たぶん奇跡が起きるって。星野さん。」

星野さん「行きますか!ブハハハハ」

岡住さん「ありえないことが起きてるって。米のおかげなのか…みんなの想いなのか分かんないですけど。」

星野さん「確かに…確かに全然違う。TTCの結果も全然違う。香りも違う。」

岡住さん「やりましょう!」

星野さん「ブハハハハハ」

星野さん「ぃいいい”」

岡住さん「全部買い取るんで笑」

岡住さんも星野さんも興奮気味。
どうやら凄い酵母が沸いてるらしい。
新種の協会酵母になるんじゃない?っていうくらい優良な野生酵母が酒母を占拠している予感。
しかも、岡住さんの酒の横で土田の酵母無添加もやってるのに、それとは違う酵母が沸いてるらしい。
岡住さんが持ち込んだ自家栽培のササニシキ(めっちゃいいやつ)が影響してるかも分からなくて、再現性とれたら凄いって話らしい。
それを確認するには、来年もやってみることだって言うんだから、酒造りの長い歴史の中にいる感じするんだよね。

もう少し星野さんに聞いてみよう。
品温を下げるってどういうこと?何を恐れたの?克服するために俺たちはどーすんの?
実は岡住さんに少し聞いたけど、星野さんにも聞いてみよう。

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