(著:野崎 @nozakijpn 承認:土田社長)
【定番】土田 生酛仕込み
現在販売中(限定流通)
土田酒造で最も挑戦歴の長い『土田』
クリアな旨みを追求し、1BYでは最も高精白の60%
吟醸らしい香りとALC15%の原酒という軽やかさ
*出品酒は酒税法上60%表記だが、35%精白をいくらか使用している。
【前哨戦】土田90(仮称
6月父の日企画で先行リリース、7〜8月正式リリース予定
2種の新定番に挟まれる形でリリースされる
酵母は土田IDO(バナナの香りに喩えられるイソアミルがドカン!)を使用
定番の"添加した酵母らしさ"を生かす技術と、新定番の"90%精白"のハーフ
【新定番】土田 酵母無添加
6月末〜7月リリース予定(未定)
60%精白の土田 生酛仕込みに加わる新定番
90%精白の"炊きたてのご飯のような"アミノ酸の旨み
2定番の差が、星野杜氏の厚みを表現する
・
過去記事のない前哨戦の『土田90(仮称)』を語っておかないと気が済まない。
星野さんが醸造計画で考えていたポイントを見てもらおう。
土田のどっしり版。溶かして旨味をだしたいけど、アミノ酸は酵母無添加よりは低く抑える。元々の土田らしく。7月枠の酒として出す。酸味は出るであろうと期待。焼酎用黄麹で溶かし能力を持たせながらも、低温発酵で溶かしにブレーキ=アミノ酸抑える。最高温度12℃程度(酵母添加ありだから可能)、イソドカンに期待。
素人目線で補足すると、
酵母添加=優良な清酒酵母=低温環境下での活動が得意
酵母無添加=野生酵母=高温環境下での活動が得意
つまり、酵母添加を踏襲するということは定番らしいクリアさを狙えるということ。
低温発酵は清酒酵母以外の活動を環境温度で抑える役割もあり、吟醸にはほぼ欠かせない。
どっしり版って考えられるのは、
高精白=米の外側のタンパクを削る=アミノ酸のもとを削っている
低精白=米の外側をあまり削らない=アミノ酸のもとが残っている
新定番のように低精白化することで、アミノ酸(うちでは旨みと考えている)が出せるから。
では、実際にアミノ酸の数値はどうだったのか?
んー笑
やっぱり酒をスペックで分かった気になるのはムリでしょ。
この違いがどれだけ感じられるのかを確かめるライブ感に期待だね。
俺はこういうマイクパフォーマンスが試合をさらに盛り上げることを、プロレスとか野球観戦で感じてきた。
日本酒だっていきなり飲むより過程を楽しんだ方が絶対おいしくなると思う。
それを勝手にやらせてもらうのが、NOZAKIのメインワークだと考えていますよ!
脱線したけど、粕歩合は投入した米100%重量に対する粕になった割合。
粕歩合が高い=搾り粕になった割合が高い=あまり溶けなかった
粕歩合が低い=搾り粕になった割合が低い=よく溶けた
もう、
定番の土田と土田90の違いはどこにあるのか?
これが楽しみだよね。これがライブだよ。
実際に飲んだ自分自身の言葉で表現するのがいいんだよね。
そして、
じゃあ新定番の土田ってどんだけ遠くにいんの?
ってことじゃん。
この振り幅が広ければ広いほど、星野さんの技術の幅が広いってこと。
その間に、如何様にも着地させられるってこと。
それだけ、飽きずにいろんな酒が土田らしい形で表現できるってこと。
欲張っちゃいけないんだけど、もう一点。
今回のIDO酵母を使用した『土田90(仮)』は、土田生酛仕込みのブログでも説明してるのと同じ理屈で、野生酵母が極端に少ないの。つまり、
IDO酵母らしさをしっかり感じられるはず。
IDO(土田酵母)らしさなんて、この酒以外に存在しない。
これまでのIDO酵母といえば、
『TSUCHIDA Initial R』で初登場し、
『誉国光 川場冬しぼり』で再登場。
発売順で3つ目のリリースってことになるね。
あ、じゃあ川場冬しぼりも飲みたい所だね。
ただ、冬しぼりは麹90%精白・掛70%精白で半年くらいの熟成も入ってる。
飲み頃でめっちゃうまいだろうけど、比較したいとかは微妙かな。
ちなみに、イニシャルRはすでに完売。
最後の3本を社内販売してNOZAKIも手中に納めている。
一瞬のチャンスは逃さないのがNOZAKIらしさだったりする。
さいごに
少しずつ用語を理解して、この振り幅の間にある酒を少しずつ理解できるようになることが今はたのしい。
星野さんでさえ、分からないことだらけだって言うんだから諦めてたのしむことに専念したい。
分かったことはこうして伝えていって共感してもらえたら嬉しい。
各リリース情報は、SNS等でお待ちください!